カイフクハック-疲労とストレス対策のライフハック-

疲労回復や日常の中のストレスを解消する為のライフハックを紹介するマガジン

ひきこもりがランニングを始めたらとても捗った話

インターネットや様々なWEBサービスを自宅で利用する事で快適なひきこもりライフを送ることができる昨今。
ひきこもってるけど、いい加減今の生活を変えて外に出たい人も多いのではないでしょうか。

この記事は

・人が嫌い
・外に出られない
・外に出るだけの体力が無い
・常時体がだるい←しんどい
・落ち込みやすい←しんどい
・そんな毎日に危機感は感じている←切実

そんな人向けです。もう既に「引きこもってるのにランニングとかハードルがエベレストだよ!!」という声が聞こえてきそうです。
が、この記事を書いている僕も引きこもりなのでご安心ください。
ランニングを始める前の心理抵抗の話も含め書きました。


きっかけは絶望的に体力が無い自分に気がついたこと

今回ゲストとして記事を執筆しているので、軽く身の上話をすると僕は統合失調症のライターです。
統合失調症というと昔精神分裂病という病名だったこともあり、とても危ない、怖いイメージだと散々周りから言われて来ました。
それが原因で対人関係にとても苦手意識を持っています。幸い、文章を考えることは苦手ではなかったのでライター業をしています。

ただ、困るのは体力が無さすぎて仕事がぜんぜん捗らないという事。(統合失調症の症状については割愛します)
マッチョになるためにターザン(イケてるトレーニング雑誌)を買って筋トレをしていた時期もありましたが、
如何せん続きません。

筋トレを始める→筋肉がついてきて家の中でできる範囲の筋トレが楽になってしまい、飽きる
→元々食が細い為活動するエネルギーが確保できなくなり倒れる→おわり

0と1の境を行き来するこんなループを何年も繰り返してきました。
それでもランニングはしたくなかったのです。だって外には人がいるから。

しかし、歳を重ねていくにつれてある変化に気が付きました。


「寝る体力が無くて眠れない」

20代後半と言えどこれは流石にまずいのではという焦りと、あと5年も経ったらという絶望が体中を駆け巡り
想像しただけでゾっとしました。
元々不眠だったのにそこに輪をかけて眠れない夜が続くと、昼間の活動に支障が出てきます。
1時間に3000文字書けていたのが、1500文字しか書けない。しかもぼーっとしているから誤字も多い。
切実です。

煌々と輝くバックライト全開のスマホを一日何時間も顔に近付ける生活が、珍しい事ではなくなってきています。
僕も一日6時間以上はPCかスマホで目に光を照射する生活を送っています。
これがとどめでしょうか。

・デスクワークなので夜ベッドに倒れ込むほど疲れてはいない
・眠れなくてついツイッターをする
・眠りにおちるも熟睡するだけの体力は無い

怖いですね。ここに紅茶緑茶コーヒー等のカフェイン類も入ってきます。
眠れない原因他にもあるんじゃないのかというツッコミは一先ず置いておいて、これから体力の話をしましょう。


ランニングを決意して最初にやった3つの事

よし!ランニング(有酸素運動)をしよう!!と思ってすぐに外に飛び出せば職務質問ものでしょう。
被害妄想かと思われても仕方が無いかもしれませんが
過去にふつーの格好で家の近所を走っていたら職質を受けました。その辺のおばちゃんに。
僕の他にも、外に出ると人の目が気になる人、沢山いると思っています。怖いですよね。
いきなりそんなハイリスクな行動をするのはよそうと考えやったのは次の事です。

・いい感じの美容室で髪型をいい感じにしてもらう(1000円カットではない
・amazonで「いかにもランナーが着てそうなウェア」をポチる(その他ランニングシューズ等
・公園(なければランナーを見かける道)で走る

これだけ。

どうしてランニングをするのに美容室に行くのか?ウェアを買うのか?答えは簡単です。
ちゃんとしたウェアを着て公園を走っているイケてるランナーはその辺のおばちゃんに職質されません。以上。
というわけで1から取り組みました。


1.いい感じの美容室で髪型をいい感じにしてもらう

いい感じの美容室に行くのは滅茶苦茶勇気がいる事です。
「こんなイケてない客の髪触るのか…」自宅にいるのに美容師さんのとてもがっかりな心の声が聞こえました。
しかし行き慣れた1000円カットで無難な髪型、ユニクロの服で職質されたのだから、1000円カットではダメなのです。
異性に告白するくらいの勇気を振り絞ってホットペッパーで予約をします。
最近のホットペッパーに乗っているイケてる美容室は「メンズOK」のお店も多く、どの時間帯が混雑しているのかも
WEBからチェックできるので便利でした。ひきこもりの優位性を活かした「平日」の「1〜3時」  ここです。

生まれたての子鹿のように小刻みに震えながらお店に行くとあご髭がイケてる店長さんにイメージを聞かれます。
「イメチェンしたいのでランナーっぽくていい感じの髪型で」
雑誌が見やすいようにクッションとブランケットを貸してもらい、サービスのお飲み物が何が良いか聞かれます。惚れた。

美容師歴12年のベテラン力、凄く凄いです。
おでこを出すタイプの髪型にすることによりひきこもり感50%減。
今流行ってるらしいツーブロックにしてもらうことでリア充感20%増。
差し引きひきこもり感ー70%というところでしょうか。髪型による見た目の印象って大きいんですね。


2.・amazonで「いかにもランナーが着てそうなウェア」をポチる

見た目が変わると心理的に家の外を歩く時の気持ちが変わります。
少なくとも”自分は身だしなみにちゃんと気を使っている”という意識は自尊心を高めてくれます。
あとは「よりランナーらしい」ウェアをポチるだけ。
これで”その辺のおばちゃんに職質されるリスク”を取り払った状態でランニングできる環境が整います。
ランナーだな、と思われればこちらのもの。道行く人も気にしませんし
「自分はランナーだ!」と思うことで人の目が怖いという感情が薄まります。

下は僕が購入した「ランナーっぽい」ウェアです。ご参考までに。
届いて思ったのはコスパが良いことと、流石スポーツウェア。吸水性と肌触りが良くパジャマ代わりにもできそうだという事。


パジャマにしたいサラサラ感


かっこいい。デザインから溢れ出るリア充感


足元は派手すぎず地味すぎずコスパ良し。サイズ感はちょっと小さめなのでひとつ上のサイズが良いかも。

懐かしいデザイン。肌触りが良くてもはやパジャマ。学生ランナーっぽい。

ここでひとつ重要な事を書き忘れていることに気が付きました。
それは走る時間帯です。

真っ昼間、若いサラリーマンであればその辺をうろうろしていない時間帯。これはNGです。
朝が得意な人は早朝もおすすめですが、僕が走っているのは主にPM8:00前後の時間帯です。
夕方を避けているのは、学生が苦手だからです。
ひきこもりというもの、学生時代にトラウマのひとつやふたつあります。お察しください。

この時間帯に安全に走るために光るあれこれもポチりました。首から下げるタイプのライトに加えて、
発光バンドも組み合わせれば、後ろから来る車や自転車にも気付いてもらえます。
発光バンドは100均の自転車コーナーのものを。


ネックライトというんですね。明るい。

あとこれ。スポーツ用小物ケースと腕時計。
この辺は必要に応じてあると便利です。今回購入したのはこちら。


最初はストップウォッチを首から下げようと思っていたのですがライトとダブる為断念。
代わりの品を探していたらカロリー計算から着信通知までしてくれるスマートウォッチがあったのでポチり。
機械音痴の為機能をフルに活かせてない気もしますが初スマートウォッチという事もありテンションがウナギ昇り。


ちょっと失敗したなと思ってる品。
ペットボトル収納可とありますが収納が小さすぎて入りません。お金をポーチに直で入れるのも気が引ける…
あと紐が長くて外人サイズかな?という感じ。良いのが見つかるまでのツナギで。




3.公園で走る!

もうここまで来れば何も怖いものはありません。実に10年ぶりのランニングで、重力を感じました。グラビティ。
走る前に家で準備運動を忘れずに。急なランニングは怪我のもとなので自分のペースにあわせて。



走ってみて激的に変わったこと

最初は体力をつける事が目的でしたし、週に4日走ることにより
昼間にぼーっとしたり作業効率が落ちる事が無くなりました。寧ろ上がった。
寝付きもさることながら寝起きも頗る爽快です。今はもっと早く走り始めればよかったと思っています。

ただ、走り始めてから変わったもうひとつのことがあります。それが対人恐怖の緩和。
公園で走っていてランナーや犬の散歩をしている人とすれ違うと結構な確率で挨拶をされます。
最初はあわてて噛みまくっていましたが今では即レスポンスを返すことができます。

人が怖くて自宅仕事をしている僕としては、非常に大きい事だと感じました。
ランニングを始める前までは近所の人と会話をするなんて考えられなかったので、
走ることによって地域の人と繋がりを持てた事、これがこれからも対人恐怖克服のきっかけになったら良いと思っています。


現在進行形でひきこもりだけど変わりたいという思いがある人。是非ランニングをしてみてはいかがでしょうか?
自分で考えているよりも、人は優しいかもしれません。


寄稿:桐箱